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2013年12月20日更新

 

12月13日から15日にかけて、スモールクワイアは福島の被災地にてクリスマスコンサートを行なってまいりました。今までは南三陸や石巻を中心に活動してきましたが、(いつか福島にも歌を届けたい)という思いがいつも心の中にありました。昨年、超修道会の体験学習「福島いのちの旅」の企画に携わったこともあり、カトリック東京ボランティアセンター(CTVC)を通して、南相馬市にあるカリタスジャパン原町ベースを拠点に、いくつかの仮設住宅の集会所で歌を歌わせていただくことになりました。

 13日の早朝、メンバー7名を乗せたハイエースワゴンは原町ベースを目指して出発。今回いろいろなことが重なって充分に練習することができなかったこともあり、道中は貴重な練習時間。お互いに音程を確認しながら行きました。お昼ごろ原町ベースに到着し、荷物をおろし一呼吸してベースのスタッフさんに案内していただき、2か所の集会所でそれぞれ30分ほどのクリスマスコンサートを行いました。「君は愛されるため生まれた」「いのち」「あめのみつかい」「O holy nigh」「ハレルヤクリスマス」などを歌い、そして皆さんがよくご存知の「川の流れのように」も加えました。見たことのないシスターたちに、初めは少し緊張気味の皆さんも、歌い終わったあとはとても穏やかな表情になり、会話も弾みます。お互いに質問したり、被災当時の状況を話してくださったりしました。制服のシスターの姿は非常に珍しく、私たちがどのような生活をしているのかという質問が自治会長さんから投げかけられたりして、修道者としての証しの機会ともなりました。私がお話しした方は、身内が3人津波に流されたということでしたが、今は狭い仮設の中での姑さんの介護に苦労していることを終始さわやかな笑顔で話しておられ、涙の時期を乗り越え、癒しのプロセスを前向きに歩んでおられることを感じました。

2か所でのコンサートが終わり、ベースに戻る前に被災地を車で案内してくださいました。今はまだ住むことはできないけれども立ち入ることのできる場所、小高地区、浪江地区を通って境界線ギリギリのところまで連れて行って下さいました。福島第一原発の事故処理の作業を終えた人を乗せた車が次々に走り去っていきました。東北の夜はあっという間に暗くなり、家はあっても灯りのともっていない家並みは、テレビなどでの報道では感じることのできない痛みや重い現実を垣間見させてくれました。

 翌日は原町教会の朝のミサへ。以前は巡回教会だったそうですが、今は名古屋教区の狩浦神父様が常駐されていて、ベースのシスターたちをはじめ、視察やボランティアなどで絶え間なく被災地を訪れる人たちのためには、いつでも神父様が教会にいらっしゃるということは本当にありがたいことです。ミサ後は神父様特製のコーヒーをごちそうになりながら、被災地にいて思うこと、感じることをいろいろと伺うことができました。

そのあと引き続き、教会と隣接する小百合幼稚園のクリスマス会の中で、歌わせていただくことになっていました。行ってみると、すでに子供たちと保護者の皆さんで遊戯室は溢れていました。多くの子供たちが原発の影響を避けて避難したため、今は30名ほどだと言います。残された子供たち、そして職員さんが一つの心で前向きに励んでいる様子が分かります。プログラム1番は子供たちの聖劇。あまりの可愛さに、大人たちが終始笑みで見守る中、晴佐久神父様が作詞・作曲されたイエス誕生のオペレッタが上演されました。子供たちの後は、いよいよスモールの出番。「あめのみつかい」と「君は愛されるため生まれた」を歌ったのですが、肝心の子供たちは聖劇の後、舞台裏でお着替え中。残念だなーと思っていると、先生が子供たちの心情を汲み取り、アンコールをしてくださり、子供たちが私たちの歌を間近で聞くよう設定してくださいました。最後までクリスマス会に同席したいのは山々でしたが、私たちは次の会場に向かうために皆さんに別れを告げました。

次に向かったところは福島市にある宮代仮設。CTVCが定期的に東京からのボランティアを募って継続的な交流が続いている仮設住宅です。ボラパックで知られるこのシステム、なかなか参加することができず残念に思っていましたが、今回このような形で宮代仮設の方たちにも歌を届けることになりました。さゆり幼稚園から宮代仮設までは約2時間と聞いていました。全く土地勘がないので、ナビに頼るしかありません。今までの被災地コンサートツアーでも、ナビに信頼しきって変な場所でルートガイドが終了して途方に暮れたことがたびたびあり、今回も幾つものくねくねした峠を行きながら、この道で大丈夫なのかという不安を抱えながらの道中となりました。しかも、ちらちらと雪が舞い始めてきました。スタッドレスのありがたさが身にしみました。私たちが到着したときにはすでにメサイア合唱団のプログラムが終わり、ちょうど今からパーティーという時でしたが、大勢の人ですし詰め状態の集会所に入っていった私たちを、まるで昔からの友人のように自然に迎え入れてくださいました。住民の皆さんのアトラクションを楽しみながら、おいしいサンドイッチやピザをいただき、松木町教会のイエジ神父様扮するサンタさんの登場があったりと、とても楽しいクリスマス会でした。スモールクワイアはいつ到着してもいいようにとプログラムの最後に歌うことになっていました。住民の皆さん、東京からのボランティアの皆さん、メサイア合唱団のみなさんの前で、神様の愛と希望のメッセージを歌に託し、祈りと心をこめて歌いました。一番前でしみじみと聞いてくださっていた自治会長さんが、クリスマス会の後の分かち合いの中で「言葉にならない。最高のクリスマス会だった。今までの辛さや苦しみがみんな消えてしまったような気がした」とおっしゃっていたのを聞いて、少しでもお役にたてて良かったと思いました。

クリスマス会の進行してくださった松木町教会の鈴木キミ子さん達の温かい見送りを受けて、「また明日教会であいましょう」と挨拶をし、次のコンサート会場へと向かいました。それは、また峠の道を戻って向かう南相馬のとある仮設住宅。この仮設には以前、津波でお布団を流されてしまった方々のために修道院に眠っていたお布団を50組お持ちしたところです。以来、その方々のことをたびたび思い出し、再会を望んでいましたが、今回福島に行くことを機に連絡をさせていただくと、自治会長さんが「是非来てください」とおっしゃってくださいました。少し早く着いたのですが、よほどうれしかったのでしょう。もう暗くなっていたのに私たちに持たせるためにと畑に行って大根を15本も抜いてきてくださいました。それは、それは見事な葉っぱ付の大根です。夜6時からミニコンサートは始まりました。時には目に涙をためて聞いておられる方もありました。歌は本当に不思議です。原発の問題は非常に複雑で微妙な現実であるため、どんな慰めの言葉も表面的に響いてしまいそうな気がして、なんといって声を懸けてよいのかわかりませんが、歌はすぐに心の垣根を超えることができます。皆さんとの友情の絆を温めることができて本当によかったです。「また来てね」「私たちのこと思い出してね」と涙涙のお別れとなりました。このように被災地を訪れることによって、こちらがたくさんの力や勇気をいただけます。そして、現状を肌で感じることにより、より一層日々の祈りが具体的になります。

翌日は早朝に出発することになっていました。9:30からの松木町教会のミサに与り、その後歌を歌うためです。しかしながら、降り始めた雪の影響が心配になってきました。きっと朝早くは道路が凍結しているだろう…と。ところが、その心配は一挙に吹き消されました。原町ベースの男性スタッフが松木町教会まで運転をしてくださると申し出てくださったのです。シスターたち、とりわけ運転することになっていたシスターはホッと胸をなでおろしたことはいうまでもありません!翌朝、心配は的中し、雪がうっすらと降り積もり、あたりは銀世界。ベースの皆さんに感謝のうちに別れを告げ7:30に出発しました。

初めのうちは交通量も多く、雪が解けていましたが、さすがに飯館村あたりは雪が残っていて危険な状態でした。特に八木沢峠を下っていくときは、緊張が走り、ハッと息をのんだほどです。運転をしていただいて、本当に命拾いをしました。
9時過ぎに教会に到着し9:30からのミサに与り、そのあと30分ほど歌わせていただきました。松木町教会はかなり大きいこともあり、二人のスモールメンバーが東京から応援に駆けつけてくれました。この教会は「愛の支援グループ」を中心に、震災直後から福島県の被災地にずっと継続的な支援を行っています。支援の形は違っても、被災地を思う心は私たちも同じ。同じ志に結ばれて、これからもがんばっていきましょうとの応援の気持ちを込めて歌いました。皆さんの喜びが私たちに送ってくださった響き渡る拍手に込められていました。

こうして、今回の私たちのプログラムはすべて終了し、東京へと帰ってきました。沢山の出会いに感謝しつつ、これからも福島を忘れることなく、私たちにできる限りの支援をしていきたいとの気持ちを新たにしました。また、この旅を通して痛感したことは、一人ひとりができることは本当に小さなことですが、スモールクワイアのメンバーが集まって行なう奉仕が、豊かな宣教の実りを生むことです。大切な歌仲間をいただいていることをあらためて神に感謝しました。