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愛の喜び

   

東京教区の田中昇神父様が、2016年に発布された使徒的勧告
Amoris Laetitia━愛の喜び━を(日本語訳2017年8月刊行)
12回にわたって、解説をしてくださいます。
どうぞご一緒に深めて行きましょう。



第8回 大きな愛のうちに子供の信仰と成長を育む家庭
東京教区司祭 田中昇
2017/11/1 更新


第7章 子供の教育の強化 

  使徒的勧告『愛のよろこび』の第7章は、子供の教育をテーマとしており、特に両親の「重大な義務」かつ「最優先の権利」である子供の教育に幅広く触れています。倫理教育や、罪に対する罰・躾の持つ価値、忍耐を伴った現実主値、性教育、信仰伝達等に触れられており、章全体は教育的な文脈としての家庭の重要性を説いています。本章では、各項に実践的な世知が貫かれており、特に段階的成長の重要性が注目されています。何事においても少しずつ「一歩一歩理解して、受け入れて、評価していくことができる」(271項)ことの重要性が指摘されています。

 本章が触れている幾つかの重要なポイントをみてみると、まず、「教育とはコントロールすることを意味」しているのではなく、「人生の岐路において良識と知性をもって選択を行うことができるような、責任ある自由を育むことにある」と述べられています。また、「デジタル化社会のスピード」がものを言う世界、「全てをすぐに」得ようとする悪徳に支配された現代世界においてこそ、「待つ能力」を教えることが非常に重要であると説かれています。現実の世界から逃避し、外部からの操作に晒された未成年者の自己中心的、「ハイテク自閉症」を避けるためにも、両親と子供は、家庭において教育的な対話の場を持つべきだと強く勧められています。

 特に有意義な教育についての根本的な事柄を述べた項目において、教皇フランシスコは以下のとおり教えています。「強迫観念を与えることは教育上役立つものではありません。子供の経験し得る全ての事態について網羅的にコントロールすることは不可能です。・・・そこで、親が執拗なまでに我が子がどこにいて何をしているかを徹底的に知ろうとして子供のあらゆる動きを監視し、コントロールしようとするなら、子供を支配することになってしまいます。これでは子供を教育することにはならず、子供を強めることにもならず、人生のあらゆる挑戦に向けて準備させてはいないことになるのです。何よりも重要なのは、大きな愛をもって、子供を成長させるようなプロセスを引き起こすことであり、子供の自由や能力の成熟と全人的な成長と真正な自立を養成することです。」(261項)

 また本章において、性教育に当てられた段落は特に注目に値するものです。その原題も「性教育を行うべきである」となっています。ここで教皇様は、あらためて性教育の必要性を認め、それを「適切な時期に、適確な方法で」行われる「愛を教える教育」と理解すべきであること、同時に人間を単なる対象物とみなすことを阻むような「健全な慎み、恥じらい」を同時に教えるべきであると述べています。「まさに性の価値を衰えさせ矮小化するような今の時代において……教会の教育機関もこの挑戦を受けて」おり、性教育は「愛に開かれた教育の文脈の中で、相互の授受という文脈において」(280項)実施されるべきものなのです。

 本章では「セーフティー・セックス」という表現に警戒を呼びかけています。「このような表現は、性の自然的目的である生殖機能に対する否定的な姿勢を伝えるものであるのみならず、子供の出産の可能性を、まるで回避すべき敵であるかのように見せるものである」と述べられています。そのように、「子供を迎えるのではなく、むしろ自己陶酔・自己満足的な子供に対する暴力が促進されている」(283項)のだと語られています。

 最後に教皇様は、信仰の伝達について言及し、家庭こそが信仰における理性と美の理解を教える場、他者との関わり方を学ぶであり続ける必要があると説いています。それゆえ両親は、カトリックの要理教育に対して積極的であるべきだと説きながらも、子供たちの自由に対して信仰体験を押しつけるのではなく、指し示すことがより望ましいと述べています。