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愛の喜び

   

東京教区の田中昇神父様が、2016年に発布された使徒的勧告
Amoris Laetitia━愛の喜び━を(日本語訳未発行)
12回にわたって、解説をしてくださいます。
どうぞご一緒に深めて行きましょう。



  第1回 美しい多面体
東京教区司祭 田中昇
2017/4/1 更新


導入
Amoris laetitia(愛のよろこび)は、バチカンで開催された「家庭」をめぐる2つのシノドス、すなわち2014年10月の第3回臨時総会「テーマ:福音宣教の観点から見た家庭の司牧的課題」と、2015年10月の第14回通常総会「テーマ:教会と現代世界における家庭の召命と使命」の実りを基礎にした教皇フランシスコによる使徒的勧告です。 
 この使徒的勧告の署名の日付が3月19日、すなわち聖家族の守護者であった聖ヨセフの祝日とされたのは偶然ではないでしょう。この使徒的勧告を通して、教皇フランシスコは、家庭・婚姻司牧に対する全教会への指針を示していますが、今回の使徒的勧告の内容は驚くほど広汎に及び、その構成も印象的で300を超える条項が九つの章に分けられています。
 ここでは、この使徒的勧告の各章ごとの要点を紹介し、私達が信仰者としてどのような姿勢で家庭・婚姻生活を営んでいくべきなのか、またその為の司牧に取り組んでいくべきなのか、教皇フランシスコの提示する指針をまとめたいと思います。

序章
 まず序章において7つの条項が設けられています。それらの条項は、この使徒的勧告が扱っているテーマがいかに複雑かつ広汎に及ぶものであるかを認識させ、そのテーマをより深く掘り下げる必要性を示しています。

 『愛のよろこび』は、いつくしみと交わりという二本の柱を中心としており、まさにこれらの柱が、本文書の大黒柱としての役割を果たしています。序章において教皇フランシスコは、「教義および実践の統一性」は普遍的であり、その事自体は教会にとって必要であると確認しつつも、同時に様々な文化や伝統、各国がそれぞれ掲げる挑戦に応じて、教義の解釈に関しては幾つかの側面では「異なった方法」でそれが可能であることも強調しています。

 序章において、教会における家庭は、「美しい多面体」(4項)を構成しており、それを保護すべきものであるというシノドスの教父たちの発言が紹介されています。その意味で、「教義・倫理・司牧のいかなる論争も、一概に教会教導権によって解決されるべきものとは限らない」と教皇は述べています。すなわち特定の問題については、「各国や各地域で、現地の文化・慣習などの事情に、よりいっそう深く根付いた解決方法を探求すべきである」と教えているのです。

 実に、「それぞれの文化は異なるがゆえに、いかなる一般原理も・・・それが適用され遵守されるものとなるためには、まずは文化的な受容(インカルチュレーション)がなされることが必要です。」(3項)そもそも問題を提起したり、問題そのものを理解するために、このようなインカルチュレーションの原理は非常に重要です。しかしながら、教会の教導権が明確に定義した教理上の事柄でない限り、こうした原理を単純に「グローバル化」すべきものでもないことは確かです。ここで教皇はまず、新しい変化を病理的なまでに切望することと抽象的な規範を単に機械的に適用することを対比するといった不毛な態度から脱出すべきだということを厳格かつ明確に断言しています。教皇が述べている通り、「マスメディアでも、各種の出版物でも、ときには教会の聖職者の間になされている議論の中でさえも、十分な熟考も根拠もなく全てを思うように変化させたいという節度を欠いた願望によるものもあれば、一般的な規範を単に適用することで全てを解決しようとしたり、特定の神学的考察から過剰な結論を導こうとするもの」(2項)さえもあるのです。それゆえ、この使徒的勧告が扱う家庭・婚姻をめぐる私達の姿勢は、真理における慈愛に基づくものである必要があります。つまり救いの為の諸原則を明確にしつつ、私達は問題を抱えている人々の救いにとって最も重要な手段は何であるかをいつくしみの心をもって考え、行動する必要があるのです。