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いつくしみのしるしとなることができますように
教皇フランシスコは慈しみの特別聖年大勅書で次のように述べています。
「わたしの心からの願いは、この大聖年の間にキリスト者が、身体的な慈善のわざと精神的な慈善のわざについてじっくりと考えてくださることです。それは、貧困という悲劇を前にして…わたしたちの意識を目覚めさせ、貧しい人が神のいつくしみの優先対象であるという福音の核心を、よりいっそう深く理解するための一つの方法となる…。イエスの教えはわたしたちがその弟子として生きているか否かを理解するための、慈善のわざの数々を示しています」。私たちも、カリタス(愛)の使命を生きるため、教皇の呼びかけに応え、ここに取り組みを紹介させて頂くことでさらに励んで参りたいと思います。
アントニオ会 友人(被拘禁者)に神のいつくしみを伝える
教皇が勧めるいつくしみのわざには、「受刑者を訪問すること」があります。私たちは、すでに始めている受刑者との関わりを、推し進めて行きたいと思います。現在“アントニオ会”という「キリスト教に関心を持ち、文通や面会を希望する被拘禁者とのかかわりを通して、死と復活によって私たちを新たに生まれさせてくださったキリストの愛を伝えることを、自らの意思で実践するイエスのカリタス会員からなる会」(規則書より)があります。これは拘禁者更生支援ネットワークである麦の会とも連携しているものですが会員の心得として、以下のことなどがあります。
1. 被拘禁者(以下「友人」と記載)とのかかわりを神様に委ね、「友人」のために毎日祈る。 2.
「友人」はキリスト教を知り、学び、心の支えにすることを希望しているということを念頭に置き、聖霊の導きを願って文通あるいは面会を行う。
友人方は、真剣に手紙を読んでくださり、そして、真剣に、ていねいな返事を書いてくださいます。そして多くの方が、「出所したら人のために役立つことをしたい」、「できれば教会にも行ってみたい」と書いてくださいます。
アントニオ会の私たちは イエスのみことばである「あなたがたは牢にいたときに訪ねてくれた」「はっきり言っておく。わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。」(マタイ福音書25章36,40)に励まされ、イエスの心を受け止め、祈りを込めて手紙を書き、訪問致します。
私たちの文通は、出所するまでと決めていますが、友人方は、文通を喜び、励みにしてくださっているようです。刑務所出所者の再犯者率が2014年は、47.1%(犯罪白書より)となっていますので、私たちの関わりは微力ですが、本当の回心、本当の幸せにつながっていくことを願い続けて努力していきたいと思います。また、聖年に当たり、新しい会員も増えて現在約40名で行っていますが、さらに増やせるように頑張ります。
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