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2013/4/21 更新

カトリック那珂(なか)教会での宣教活動報告
「歌で祈る小さな黙想会」とオルガン講習会

茨城県にある那珂教会の主任司祭 千原(ちはら)通明神父様(イエズス・マリアの聖心会)から、3月中旬、信仰年の行事として、主日のミサのオルガン奉仕に続く「歌で祈る小さな黙想会」の指導とオルガン講習のご依頼をいただきました。スモールクワイアの歌のCDを聞いて感動したという信徒の方の強い要望から生まれた企画とのことです。突然のことで戸惑いましたが、神様のお役に立てるのならと思いお引き受けしました。

4月14日、復活第三主日、「歌で祈る小さな黙想会」には、那珂教会に加えて水戸、土浦、日立、筑波などの教会から信者や未洗者約40人が参加。一人ひとりとの出会いをとおして、神様の不思議な導きと恵みを深く味わわせていただく一日になりました。

午前は、朝9時30分のミサでオルガン奉仕をした後、「恐れないで」をテーマに、聖歌を練習しながらの黙想です。イザヤの「恐れるな」(43・1)との出会いから「恐れないで」の曲が生まれたいきさつやカリタス会への召命の体験をお話し、しばし静寂のうちに祈る時を過ごしました。その後、「恐れないで」や「聖霊よ」、「聖霊の続唱」の歌を祈りの雰囲気で練習しました。私はこの時、今更ながら、みことばの力を実感しました。「恐れるな、私はあなたを贖う」とのみことばを読むたびに、歌うたびに、参加者の顔は喜びの輝きにあふれ、歌声は澄んだものになっていきます。人が作った詩よりも何よりも、神のみことばが宿る歌には、人を生かす力がある。これを改めて確信しました。

午後のオルガン講習には、近隣のいくつかの教会から10典礼におけるオルガン奏法の基本と技法について解説した後、「典礼聖歌集」の中でもとくに難題とされる「今日こそ神がつくられた日」(87番)の伴奏の秘訣を実演で説明しました。さらに3つのミサ曲を演奏しながらテンポやフレージングなどの奏法を説明しました。

那珂教会の奉仕は短いものでした。でもそこで私は、自分の生涯をとおして受けた糧、学びの実りを凝縮して分かち合うことができたのだと思いました。

全体をとおして感じたことは、信徒、未洗者を問わず、皆、神様を求め渇いておられたことです。イザヤの「恐れるな」というみことばを心に刻みたい。参加者のそうした求めのままに、何度も何度も「恐れないで」を熱く歌いました。講話の時は食い入るようにみことばに聞き入り、歌うときは、さりげない促しにも、みるみるうちに、生き生きとした賛美の声を響かせ、一人ひとりの表情が神様の霊に満たされ、その輝きが聖堂に満ちていくさまを実感しました。

予想もしなかった今日の奉仕の勤めを充実したこころで終えることができました。これは、私を派遣してくださった共同体のおかげと、姉妹の皆様一人ひとりに深く感謝しながら家路に着きました。

みことばに生かされる喜びを毎日の生活の中で大切にしていけたら本当にしあわせです。

今日のすべての出会いに感謝 !!  (管区本部修道院 Sr. 前田智晶)


イエスのカリタス修道女会日本管区