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信仰年リレー


 2012年10月11日から信仰年が始まりました。来年11月24日の「王であるキリスト」の祭日まで続きます。10月11日が開始日とされているのは、この日が第二バチカン公会議開幕50周年であるのと同時に、「カトリック教会のカテキズム」の発布から20周年にあたっていることによります。教皇は、信仰年にあたり「私たちが告白し、記念し、生き、祈る信仰の内容を再発見し、信じることについて考察することは、特に『信仰年』の間、すべての信者が自分のものとしなければならない務めです」と呼びかけておられます。私たちはそのお勧めを受けて、自分たちの信仰体験を今一度振り返り、それを分かち合うことによって神を賛美し、人知を越えた神の計らいを証ししながら、信仰のリレーを紡いでいきたいと思います。バトンを2週間ごとに渡すつもりで、更新していきたいと思います。





 

信仰の神秘

第18走者 2013/6/6〜6/19 シスター尾下明子


  「シスターってシスターらしくないよね。」これが私の大学時代の友人の私に対する評価である。修道者としてあまり芳しくない評価であることは感じたが、それが間違いでないことは否めない。

いったいシスターらしいというのはどういうことなのか。全人口に対してカトリック人口が0.4%の日本で、あまり目にすることのないシスター像とはどんなものなのか。映画・テレビドラマにでてくるシスターに違和感を覚えるのは、実際修道者である私たちであれば普通のことだろう。しかし、一日中祈っているわけでもない。まったく喜怒哀楽を表さないわけでもない。日ごとの糧のために働き、お腹がすいたら食べ、疲れて電車の中で寝てしまうことだってある。と、自分自身を省みる。

面白いことに、私に「シスターらしくない」といった友人とは、数少ない大学の友人の中で今も唯一連絡を取り合っている。友人曰く、シスターらしくないから私は友人として続いているらしい。その後の付き合いの中で私がしたことと言えば、彼女が当時住んでいた外国に聖書を送り、日本に戻ってきて体調を崩した時にルルドの水を送り、聖書の勉強がしたいといってきた時に最寄りの教会を紹介したくらいである。いつも彼女からお願いされてしたことであって、よく考えれば信者であれば誰でもできることである。私が積極的に働きかけなくとも、彼女は自分から私という 存在を介して神のみことばに触れようとしてきた。私も、そのような彼女の積極性に水を差すようなことはなるべくしてこなかったつもりだ。彼女のみことばに触れようとするその思いの答えは私が何もしなくても自分で見つけるだろうと根拠のない確信を持っていた。それが洗礼と結びつかなくても、確かに彼女の中に神の手が働いている、そんな気がしていた。そんな彼女が聖書の勉強会に行っていた教会の神父様に、日曜日のミサで彼女をみんなに紹介したいと言われた時、彼女は引いてしまった。

それから彼女は仕事の忙しさもあって聖書の勉強会に行かなくなった。私も2年前、教会を紹介したときに彼女に会っただけで、なかなかその機会がなかったが、やっと最近会うことができた。そして意味ありげなことを私に言った。「そのうち、み言葉の種が私にも芽を出すかもしれないね。シスター?」

彼女も大学卒業後、海外留学、国際結婚、子供の大病、父親の急死などいろんなことを経験してきた中で、どんなに辛い時にも、必ずどこからか助けの手が差し伸べられ、神様の存在を身近に感じるという体験をしてきたという。そして子供たちにも、そういう心の支えとなる神様の存在を知ってほしいというのが彼女の願いである。こうして子供向けの神様の本を送る約束をした。また彼女からのアプローチである。

私はこの友人の信仰の道程で私自身が聖書や教理を教えるというシスターらしいことはまったくしていないし、助言をしたこともない。ただ明らかであるのは、私という存在を通して神様が彼女に働きかけているということである。信仰というのは、神様からの愛の呼びかけに人間が答える行為である。

そのうち彼女が洗礼を受けたいと言ってくるかもしれない。たとえその日がやってこないとしても、確かに彼女の中に神様の恵みが働いている。シスターらしくないことが宣教に役立っているというのは皮肉なことのような気がするが、特別なものは何もない。私は自分ではまったく何もシスターらしいことはできないので、神様に直接働いてもらえるように祈る怠け者シスターなのかもしれない。それでも神様は怠け者を使って仕事をなさる。私が働くと自分の力だと過信してしまう恐れがあるかもしれない。


信仰の神秘を感じる今日この頃である。

 

 


 

これまでのリレー走者


【01】 2012/10/11〜10/24 シスター川端小菊
「私の語った言葉を通して神のことばが告げられたことを、お客様と共に感謝する日々」


【02】 2012/10/25〜11/7 シスター瀬戸麻美子
「ロザリオの聖母 私たちのために お祈りください」


【03】 2012/11/8〜11/21 シスター入江みどり
「神様の愛の中で永遠の幸せに与っている 今は亡き人たち。
今、彼らを霊的に身近に感じ、その支えや見守りを確信している。」


【04】 2012/11/22〜12/5 シスター竹嶋みゆき
「こんなに小さな命にでさえ 心をかける 父がいる」


【05】 2012/12/6〜12/19 シスター久志和美
「みことばはいつも実現している。」


【06】 2012/12/20〜2013/1/2 シスター岩ア由美子
「被災地で本当にあったクリスマスの奇跡」


【07】 2013/1/3〜2013/1/16 シスター天野尚子
「私の信仰の歩み」


【08】 2013/1/17〜1/30 シスター頭島富美枝
「私の信仰の歩み」


【09】 2013/1/31〜2/13 シスター水間なるみ
「私の信仰の歩み」


【10】 2013/2/14〜2/27 シスター松田文江
「信仰は神が行われる不思議な業をいつも新たに見出すことを可能にしてくれる」


【11】 2013/2/28〜3/13 シスター梅原キマヨ
「信仰年に今までの信仰を見つめる」


【12】 2013/3/14〜3/27 シスター武 松子
「主よ、私の信仰を助けてください」


【13】 2013/3/28〜4/10 シスター浜崎 昌子
「信じることは恐れを取りのぞく! ―信仰の歩み―」


【14】 2013/4/11〜4/24 シスター久松 美代子
「ベトナムでの生活を通して気づかされたこと」


【15】 2013/4/25〜5/8 シスター三木 加津子
「信仰の原点を振り返って」


【16】 2013/5/9〜5/22 シスター浜本一重子
「祈りの集い マージン祈ろう 」


【17】 2013/5/23〜6/5 シスター平澤つや子
「私の神との出会い」


【18】 2013/6/6〜6/19 シスター尾下明子
「信仰の神秘」


【19】 2013/6/20〜7/3 シスター川端百合子
「主よ、あなたはすべてをご存知です」


【20】 2013/7/4〜7/17 シスター立石麻子
「信仰は、私たちがいつも自由で喜んでいられる無償の恵み」


【21】 2013/7/18〜7/31 シスター岩佐律子
「私の信仰の旅」


【22】 2013/8/1〜8/14 シスター里マチコ
「わたしを導いてくれた聖書の言葉と励ましの言葉」


【23】 2013/8/15〜8/28 シスター日宇 愛
「いのちと信仰をいただいて」


【24】 2013/8/29〜9/11 シスター川村久美子
「信仰年に思う」


【25】 2013/9/11〜9/25 シスター小瀬良 るみ
「信仰年に思うこと」


【26】 2013/9/26〜10/9 シスター大山 美樹
「信仰を受け継いで…」


【27】 2013/10/10〜10/23 シスター濱村 鈴乃
「イエスのいつくしみの中で」


【28】 2013/10/24〜11/6 シスター田中 好江
「イエスのいつくしみの中で」


【29】 2013/11/7〜11/20 シスター峯 妙子
「大切に守り、伝えられた信仰と召命の恵み」


【30】 2013/11/21〜12/1 シスター前田 智晶
「倒れても、倒れても、主が私の中で生きている!」