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信仰年リレー


 2012年10月11日から信仰年が始まりました。来年11月24日の「王であるキリスト」の祭日まで続きます。10月11日が開始日とされているのは、この日が第二バチカン公会議開幕50周年であるのと同時に、「カトリック教会のカテキズム」の発布から20周年にあたっていることによります。教皇は、信仰年にあたり「私たちが告白し、記念し、生き、祈る信仰の内容を再発見し、信じることについて考察することは、特に『信仰年』の間、すべての信者が自分のものとしなければならない務めです」と呼びかけておられます。私たちはそのお勧めを受けて、自分たちの信仰体験を今一度振り返り、それを分かち合うことによって神を賛美し、人知を越えた神の計らいを証ししながら、信仰のリレーを紡いでいきたいと思います。バトンを2週間ごとに渡すつもりで、更新していきたいと思います。





 


大切に守り、伝えられた信仰と召命の恵み

 

第29走者 2013/11/7〜11/20 シスター峯妙子

 私は、修道女になるために、誓願を宣立する時、心の中で感謝を込めて故郷の風景を思い起こしました。日本の西の端の小さな島・五島列島の福江島の外れにある村とも呼べない小さな集落、唐船の浦の福見という所で私は生まれ、3日目に堂崎教会で洗礼を受けました。当時、私の家からこの教会に行くためには、途中渡し舟を利用して、歩いて2時間位かかったようです。そんな奥地に住んでいたのは、私の先祖が明治の迫害の時に逃れて来て、人目を避けて住んでいたからだと聞いています。しかし、不便な所なので現在は、先祖が苦労して信仰を守った所が荒らされるのを恐れて移り住んだ姉の家族以外は、だれも住んでいません。このような小さな所から、召命の恵みを頂き、修道者にならせて頂いたことは、私の両親が、その親が、そしてまたその親が、ある時は命を掛けて守り、受け継いでくれた信仰のお陰だと心から感じています。実際、私も、「残せる財産は信仰だけ」と親が言うのを聞いて育ちましたし、朝晩祈ること、神様の喜ぶように行うことを両親から教えられました。

 このような環境で育ったのですが、私の召命の歩みは、なぜか母の反対で始まりました。小学校5年生の時だったと思います。母は私に「もしシスターに誘われても、修道院に行くと言ってはだめよ」と約束させました。私の家は、ある修道会のすぐ側にありましたし、神父である叔父の関係で、しばしば他の修道会のシスターも家に来られていました。ですから、そのシスター方が私の将来について、シスターにはどうかと母にも話すことがあったようです。

 私が育った福江教会では、小学校を卒業すると、男子は小神学校に、女子は修道院にという雰囲気があったと思います。しかし、私は母との約束もあり、どこか修道会に行くことは考えず、「将来は看護婦になりたい」と卒業文集には書いて、卒業式を間近にしたある日、教会に要理の勉強(“けいこ”と呼んでいました)に行くと、突然目の前に見慣れない修道服のシスターが現れてこう言いました。「あなた、峯さん、シスターにならない??」。私は本当に驚きました。特にその勢いに(走ってこられました)びっくりして、返事をしましたが、答えた瞬間に間違ったことに気づきました。「はい!」と言ってしまったからです。母との約束を思い出して、“しまった”と思いましたが、今の返事は間違ってしまったことを告げる勇気もありませんでした。それで、喜んだシスターは、早速その日、家に来てくださいました。しかもその日、母は仕事の夜勤のため不在で、夕食の晩酌で陽気になった父が、「子どもの望み通りにしてやりたい」と言っておりましたが、私は側にいて、父はちょっと無責任に答えていると感じていました。もちろん、父の返事を聞いたシスター方はすぐ私の主任神父様に報告したようで、神父様も喜んでくださったようでした。なぜなら、反対を続けた母は次の日曜日に神父様に呼ばれたからです。そして、とうとう母は修道会に行くことをゆるしてくれました。

 私は、ずっと後になって、「どうして行くと言ったの?おまえには無理なのに」「だって、口から出たんだもん」と夜勤明けの母に会った時のことを思い出した時、あの驚いて答えた「はい」は私の心の本当の返事だったのではないかと気づきました。母は、単に私の召命に反対した訳ではなく、“長男は神父に、娘はシスターに”と思って、すでに2人をそれぞれの道に進ませていましたが、母の期待の娘が、修道生活をあきらめていたので、気の弱そうな私はきっと無理だろうと反対したのではないかと思います。母は私が修道院に行ってからは、一度も言葉で「シスターになることをあきらめないように」と言うことはありませんでしたが、ずっと手紙やお祈りで励まし、見守ってくれました。シスターになった時に解ったのですが、私が召命に揺らいだ時にも、実はそれに気づき理解してくれていました。

 今では長くなった自分の修道生活を思うとき、歩みを共にしてくれた両親、兄弟姉妹、その他大勢の方々の祈りと信仰のお陰と感じます。私も、頂いた信仰の恵みを他の人にも、伝えていくことができるよう、召命の恵みを感謝のうちに歩み続けたいと思います。

 


 

これまでのリレー走者


【01】 2012/10/11〜10/24 シスター川端小菊
「私の語った言葉を通して神のことばが告げられたことを、お客様と共に感謝する日々」


【02】 2012/10/25〜11/7 シスター瀬戸麻美子
「ロザリオの聖母 私たちのために お祈りください」


【03】 2012/11/8〜11/21 シスター入江みどり
「神様の愛の中で永遠の幸せに与っている 今は亡き人たち。
今、彼らを霊的に身近に感じ、その支えや見守りを確信している。」


【04】 2012/11/22〜12/5 シスター竹嶋みゆき
「こんなに小さな命にでさえ 心をかける 父がいる」


【05】 2012/12/6〜12/19 シスター久志和美
「みことばはいつも実現している。」


【06】 2012/12/20〜2013/1/2 シスター岩ア由美子
「被災地で本当にあったクリスマスの奇跡」


【07】 2013/1/3〜2013/1/16 シスター天野尚子
「私の信仰の歩み」


【08】 2013/1/17〜1/30 シスター頭島富美枝
「私の信仰の歩み」


【09】 2013/1/31〜2/13 シスター水間なるみ
「私の信仰の歩み」


【10】 2013/2/14〜2/27 シスター松田文江
「信仰は神が行われる不思議な業をいつも新たに見出すことを可能にしてくれる」


【11】 2013/2/28〜3/13 シスター梅原キマヨ
「信仰年に今までの信仰を見つめる」


【12】 2013/3/14〜3/27 シスター武 松子
「主よ、私の信仰を助けてください」


【13】 2013/3/28〜4/10 シスター浜崎 昌子
「信じることは恐れを取りのぞく! ―信仰の歩み―」


【14】 2013/4/11〜4/24 シスター久松 美代子
「ベトナムでの生活を通して気づかされたこと」


【15】 2013/4/25〜5/8 シスター三木 加津子
「信仰の原点を振り返って」


【16】 2013/5/9〜5/22 シスター浜本一重子
「祈りの集い マージン祈ろう 」


【17】 2013/5/23〜6/5 シスター平澤つや子
「私の神との出会い」


【18】 2013/6/6〜6/19 シスター尾下明子
「信仰の神秘」


【19】 2013/6/20〜7/3 シスター川端百合子
「主よ、あなたはすべてをご存知です」


【20】 2013/7/4〜7/17 シスター立石麻子
「信仰は、私たちがいつも自由で喜んでいられる無償の恵み」


【21】 2013/7/18〜7/31 シスター岩佐律子
「私の信仰の旅」


【22】 2013/8/1〜8/14 シスター里マチコ
「わたしを導いてくれた聖書の言葉と励ましの言葉」


【23】 2013/8/15〜8/28 シスター日宇 愛
「いのちと信仰をいただいて」


【24】 2013/8/29〜9/11 シスター川村久美子
「信仰年に思う」


【25】 2013/9/11〜9/25 シスター小瀬良 るみ
「信仰年に思うこと」


【26】 2013/9/26〜10/9 シスター大山 美樹
「信仰を受け継いで…」


【27】 2013/10/10〜10/23 シスター濱村 鈴乃
「イエスのいつくしみの中で」


【28】 2013/10/24〜11/6 シスター田中 好江
「イエスのいつくしみの中で」


【29】 2013/11/7〜11/20 シスター峯 妙子
「大切に守り、伝えられた信仰と召命の恵み」


【30】 2013/11/21〜12/1 シスター前田 智晶
「倒れても、倒れても、主が私の中で生きている!」